事業者・オーナー向けの入居率をはじめとするサ高住のメリット・デメリット
サ高住のお役立ちガイド。サービス付き高齢者向け住宅についての基礎知識を解説しています。
「サ高住」は、サービス付き高齢者向け住宅のことを指し、2050年問題など超高齢者社会が進む現代の日本において必要とされるサービスであり、またビジネスとしても魅力的なサービスで、事業者・オーナー向けのセミナーや業界大手の会社でも約5年程前から注目を集めているところです。
そこで、このサ高住のメリット・デメリットについてご案内します。
まずメリットには、1つ目に、補助金や助成金制度があることで、その建設に当たって整備費に対して補助金が直接支給され、建築費の10分の1と改修費の3分の1に補助金があてられます。
2つ目には、この建設費には独立行政法人住宅支援機構の融資が優勢的に受けられ、更に3つ目に、税制の優遇があり、一定の条件を満たせば、所得税および法人税の割増償却や固定資産税の減額、さらに不動産取得税の軽減などの処置が図られます。
一方で、サ高住のでデメリットは、まず現在進行形の制度であることから、法律や制度の改正が今後行われるリスクに対応する必要があり、現状の制度においては、有料老人ホームとは違い、工事が完成する前に入居契約を結ぶことができず、敷金や家賃の前払いを請求することができません。
また、工事完成後には、契約を締結する際に、入居者に対して、入居一時金や権利金、礼金、また契約更新料を一切請求することができず、加えて、家賃は市場価格を越えることができません。更に、入居者の病気などを理由に、従事業者側からは解約契約や退去勧告もできないことになっています。そして、サ高住には10年以上の登録義務があり、途中で入居条件などを変更したりすると、登録抹消され、補助金や融資の返還請求を受けます。
以上が、サ高住のメリットとデメリットになりますが、現状では、まだまだ発展段階で、その入居率は一般に50%程と言われており、成功例も極限られた一部の事業者のみで、概して医療関係者による付帯サービスがあることが多く見受けられます。