サ高住の問題点
サ高住のお役立ちガイド。サービス付き高齢者向け住宅についての基礎知識を解説しています。
日本は世界に類を見ない高齢者の多い超高齢化社会を迎えていますが、これから団塊の世代以降の人が高齢者の仲間入りをしていきます。そのためより高齢化率は高くなることが予想されます。
人口に占める高齢者の割合は、3分の1になるとまで言われています。こうした状況の中で、高齢者の暮らしの問題として、独居老人についての問題がよく指摘されるようになってきました。
独居老人の普段の生活は、健康を維持できているときには他人に気を遣うこともないので、とても理想的な面もあるのですが、病気になっても誰にも気づかれずに孤独死を迎える人も多いのです。
いっぽうで、特別養護老人ホームなどの介護関連の施設では、プライバシーが守れないという問題点などがあります。こうした両者の長所と短所を補う形で生まれたのが、サービス付き高齢者住宅いわゆるサ高住になります。
サ高住は、高齢者にとって暮らしやすいバリアフリー化は当然ですが、ホームヘルパーが常設していたり、食事のサービスを受けることが出来たりと、単なる住居としてではなくて、さまざまなサービスを受けることが出来るのです。
しかし、こうしたサ高住にも問題はありまして、まず介護を必ずしも受ける必要がないために、施設側としてはそうした人員や施設を有していても、十分に機能しない可能性があるのです。これは、施設側にとっては経営的なマイナスになります。
こうした背景があるので、施設側としては介護を必要とする人をはじめから入居させようとしたくなるもので、サ高住の本来の目的から外れてしまうことも考えられるのです。
次のサ高住の問題点としては、その利用料金についてです。
利用料金は、大きなサービスを提供すれば高くなりますし、反対に小さなサービスしか提供しなければ、利用者には不満が残ります。したがって、お金のある人とない人では、当然ながら入居できる場所も、受けることのできるサービスも大きな隔たりが発生するのです。
このため、最近ではこうしたサービスを総合的に安く提供することのできる施設も誕生してきまして、人気を呼んでいます。